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所長コラム

【税務調査の対応について~社員旅行の適正額】

最近ある社長から『社員旅行の適正額とはいくらなのでしょうか?』

 

という質問を受けました。

 

 

知り合いの税理士事務所では、幾らでも大丈夫だと言っているとの事。

 

 

本当に大丈夫でしょうか?もし税務調査が入った時はどのように

 

対応してもらえますか?

 

 

このような質問が来たため、今回は宮原会計事務所での

 

税務調査対応の仕方を説明します。

 

 

 

従業員の慰安旅行が「福利厚生費として認められるか」は、

 

●旅行の目的は適切か

 

●企画立案は妥当か

 

●主催者は誰か

 

●規模・行程は適切か

 

●従業員の参加割合はどの程度か

 

●参加者の旅費負担割合

 

を総合的に勘案して判断するとの考えが税務署側にはあります。

 

 

このため、宮原会計では、以下の条件で経費となるか否かを

 

判断します。

 

 

①旅行日数が45日以内(海外の場合は滞在日数)

 

②旅行に参加する従業員の数が全従業員の50%以上

 

③不参加の従業員へ手当を支給しない。

 

④旅先での写真など証明できるものを残す。

 

⑤社会通念上妥当な金額であること。

 

 

①と②については、税務署から指示が出されています

 

(所得税基本通達3630))が、③以下の条件はきちんとした

 

お達しがあるわけではありません。

 

 

社員旅行が「福利厚生費にならない」と採決された、最近の

 

『判例』は、平成3年から毎年行われた海外への社員旅行で、

 

1人当たりの金額が高額であることが理由でした。

 

 

以下が当該会社の旅行概要です。

 

 

 時期  行先    現地泊 費用総額   人数   金額/人

935月 シンガポール  34日 230万円強   7名   341千円

945月 アメリカ西海岸 34日 400万円強   9名   454千円   

955月 カナダ   34日 520万円   10   520千円

 

 

①と②の形式基準については、この案件の場合クリアされています。

 

 

③に関しても参加していない従業員へは手当を支給しないことは

 

確認されています。

 

 

④は旅行代理店の旅行日程表のみであったようです。

 

 

 

逆に社員旅行が「福利厚生費として認められた」最近の『判例』は、

 

平成元年に実施された某会社のタイ(バンコク)への慰安旅行

 

1人当たり20万円弱;平成3718日採決)があります。

 

 

 

私たちの事務所では、このように不明な点があった場合は、

 

まず『判例』を参考にします。

 

 

『判例』はグレーな税務調査において、唯一判断のよりどころ

 

となる資料です。

 

 

『判例』の採決内容から、税務署がどのように判断するかの

 

ガイドラインを説明します。

 

 

今回の内容では1人当たりの旅費が10万円から20万円の間であれば、

 

『判例』をもとに税務署と争うことができます。

 

 

ただ、どうしても20万円以上/人で社員旅行を行いたい!

 

と望まれる場合は、上記の『判例』をまず提示して社長にリスクを

 

理解して頂きます。

 

 

そのうえで、最大限税務署と戦える資料(今回の場合だと①から⑤

 

までの条件)をなるべく整えることを提言します。

 

 

ただ、『できない』と言うのではなく、ダメな理由を説明します。

 

 

さらにそれでも社長判断で行う場合は、極力税務署に反論できる様、

 

お手伝いを行います。

 

 

先日227月に最高裁で今まで課税が当たり前だった遺族年金に

 

対する所得税課税が違法の採決が出ました。

 

 

これからも税務署側がおかしいと思える判断については、積極的に

 

反論していきたいと思っています。

 

 

※上記の『判例』とは国税不服審判所、簡易裁判所、地方裁判所、

 

高等裁判所他の「採決例」のことを指しています。

 

 

 

 

 


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